北越コーポレーションでは,環境に対する考え方として,環境に与えるあらゆる負荷を最小限にする「ミニマム・インパクト」を掲げている。これまでに地球温暖化対策として二酸化炭素排出量の削減や大気汚染対策,水質汚濁対策を実施し,ミニマムインパクトミルの構築を目指してきた。特に,基幹工場である新潟工場では,その規模が大きいことからも,全工場をリードする各種の取り組みや設備投資を積極的に実施してきた。節水についてもその考え方は同じである。新潟工場では2017年12月から節水プロジェクトを立ち上げ,全部門横断型の協力体制での節水活動に取り組んだ。中でも節水効果の高かった取り組み内容として,9号抄紙機に2次水フィルター増設を行い,2次処理水の精製量の増加により補給していた工業用水の削減と,5号抄紙機にマイクロフィルター導入を行い,1次処理水の精製を行い,利用箇所を増やすことで使用していた工業用水の削減を行った。これらの設備の導入により,工業用水使用量を9号抄紙機では約15%,5号抄紙機では約20%節水できた。加えて,工業用水の目標使用量を定め,目標との差異を点検する仕組みを導入したことについて報告する。