抄録
南方産広葉樹ならびに日本産広葉樹を対象に選び, 繊維の形態的特性と, 木材の容積重, パルプの保水性および紙葉の強度的特性との関係について検討を行なった。その結果繊維ディメンションの組み合せ比, 特にルーメン幅/繊維幅の比 (l/D) は, 木材の容積重, パルプの保水性, 紙の緊度, 剛度, 力比, 裂断長, 耐折度, 透気度などと相関関係が成立する。また繊維長/繊維幅の比 (L/D) は比引裂き度と相関関係が得られる。従ってこれらの繊維ディメンション比を指標にして, パルプ原木の品質の評価ならびに紙葉の品質を改善するための手掛りを得ることが可能となろう。