紙パ技協誌
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BM計保守改善の取組について
上村 登貴雄
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2000 年 54 巻 3 号 p. 359-366,016

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抄録

製紙工場におけるBM計は品質維持・生産性確保に必要不可欠なツールであると同時に, 測定精度が高く, かつ制御性・長期安定性・保守性に優れていることが肝要である。
1960年代後半より採用された初期のBM計は坪量・水分流れ方向制御のみであったが, 以降抄紙機の増設や各種新型センサーの開発, 幅方向制御の要求のほか, 制御機能の多様化, データー処理高速化のニーズによる機種変更を経て現在の機種に発展してきた。
しかし, 保守する立場の視点でBM計そのものを見ると, 長年世代交代を繰り返しながら発展してきたにもかかわらず, センサー・フレーム駆動系, 及び制御系も含めたシステム全体に, 機能上まだまだ改善を必要とする点が多いのが現状であり, 日常保全においてこれらの問題をテーマとして取組み, 成果を上げた改善事例として,(1) MX-BM計フレーム歪み防止対策,(2) 横河電機同軸水分計の改善,(3) オンライン検定作業改善,(4) MX-BMシステム部品の延命化と作業改善等の事例を紹介するのと同時に, 技術面・保守サービス・流通・品質管理等に関し, BM計製造にかかわる各メーカーサイドへの要望をまとめた。

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