抄録
本稿では富山県内の産(富山県薬業連合会)官(富山県)学(富山大学) プロジェクト(富山オリジナルブランド配置薬開発研究会)で開発された新たな配置薬に開発経緯と薬理作用研究の結果を概説した。
新配置薬の開発の狙いは既存の滋養強壮剤に生活習慣病の予防効果を付与することにある。新配置薬に配合する生薬は漢方医療の基本概念(虚証と実証の病態を調整する補薬と瀉薬の用法)に基づいて候補を選び, 現代の薬理研究情報を加味して絞り込んだ。このようにして創案した11生薬を含む新配置薬は主薬の薬用人参(Panax ginseng)を含む配置薬の王様(Wang)になることを期待してパナワン(PanaWang:蔘王)と命名された。
新配置薬は血管病変の発症や進展を予防し,type I helper T cell(Th1)機能を賦活することが明らかになった。これは生活習慣病や感染症の予防やアレルギー炎症の軽減に有用であることが示唆される。新配置薬は2005年に製造承認を得て,2006年から配置薬市場で回商される。