The Journal of Toxicological Sciences
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タルチレリン水和物の生殖毒性試験 (第4報) : ラットを用いた経口投与による周産期および授乳期投与試験
新比惠 啓志小口 あかね子林 孝司浅野 裕三
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1997 年 22 巻 SupplementII 号 p. 405-417

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抄録

脊髄小脳変性症の治療薬として開発されたタルチレリン水和物の 0.15, 1.5 および 15 mg/kgを, Slc:SD系雌ラットの周産期および授乳期に相当する妊娠17日から分娩後20日までの間, 連日経口投与し, 母動物および次世代の生後発育に及ほす影響を検討した。母動物 (P) に及ぼす影響 母動物においては, 15mg/kg群で中枢賦活作用による wet dog shakingが妊娠期間中, 高頻度に認められた。体重, 摂餌量の推移および分娩, 哺育には投薬の影響は認められなかった。1.5 mg/kg 以下の投薬群には毒性学的な影響は認められなかった。剖検では, 投薬に起因すると判断される異常はなかった。次世代 (F1) に及ぼす影響 次世代においては, 出生児の生存, 発育, 形態分化, 諸機能 (協調運動, 聴覚, 情動, 学習, 自発運動, 生殖) の発達および胎児 (F2) の発生についても, 投薬による影響は認められなかった。以上の結果から, 本試験条件下における無毒性量は, 母動物 (P) の一般毒性学的影響において1.5mg/kg, 母動物の生殖機能および次世代 (F1) においては15mg/kgであると判断された。

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