抄録
パラホルムアルデヒドの分解により一定濃度のホルムアルデヒドガスを得る発生装置を試作し, その特性について実験的に検討した. 固体の粒子状パラホルムアルデヒドをガラスカラムに充填し, 空気を通じることにより一定濃度のホルムアルデヒドガスを発生させた. 流量, 温度および充填量を変え, 発生するホルムアルデヒドガスの濃度を測定し, ガス発生速度を計算した. 低温度ではガス発生速度は温度と共に上昇した. 温度一定の場合, パラホルムアルデヒドの充填量が多いほど, また, 流量が大きいほどガス発生速度は高くなった. ただし, 温度が30℃以上では, ガス発生速度は温度, 流量, 充填量に関係なく一定値となった.