Journal of UOEH
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高位肋間からの胸部誘導心電図記録により典型的Brugada心電図が再現された一例
長友 敏寿安部 治彦荻ノ沢 泰司荒木 優中島 康秀
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2002 年 24 巻 4 号 p. 383-389

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抄録
症例は49歳男性, 心肺蘇生後に心電図の V1から V3 誘導において Coved 型の ST 上昇を認め Brugada 症候群と診断された. 入院後, 通常の胸部誘導心電図記録では Coved 型 ST 上昇は消失したが, その際高位肋間からの胸部誘導心電図記録により再現性をもって Coved 型 ST 上昇が記録された. Brugada 症候群の典型的心電図波形(V1 から V3 誘導における Coved 型 ST 上昇)は時間経過とともに変化することが知られているが, 本症例のように高位肋間からの胸部誘導心電図記録は, 典型的 Brugada 型心電図波形を顕在化させうることが示唆された. Brugada 症候群が疑われる例においては, 高位肋間からの心電図記録が重要であると考えられる.
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© 2002 産業医科大学
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