戦後の公営住宅の不燃化の流れを整理し,1948年度に全国に展開した48型の所在や,標準型とは別に店舗付き住宅が建設されたことを把握した。さらに新聞等から地方での建設過程を明らかにした。平面計画に関しては,47型・48型は戦前の同潤会アパートの間取りに近いものの,住宅営団の日照の考えを取り入れ,48型では台所の家事動線が軽減されるなど改良が加えられている。施工については配筋間隔など高輪アパートとの差があったが大きな違いはなく,同一建物内で品質のバラツキが大きいことが確認された。またその後の規準と比較すると鉄筋が過剰に設計されていたことが分かった。