住経験インタビューの成果として制作された,テキスト情報および間取り図を含む住経験レポートを素材とし,インタビュー対象者の住経験の特性や傾向を平易に把握可能な住経験カルテの作成手法の開発を行う。分析の基礎となる住経験単位を定義し,キーワードによる特定行為の抽出と間取り図への紐付け,住経験単位を用いた定量的な関心傾向の分析,M−GTAによる特徴的な住経験の概念化による抽出等について,手法的検討を行う。また,それらの結果を統合した住経験カルテの全体像を提示し,その簡易な評価を行う。住経験カルテは,住環境の更新検討時における活用,また複数の対象者の比較分析ツールとしての利用が期待される。