獣医麻酔外科学雑誌
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犬の外分泌腺細胞由来の膵臓癌の1例
片山 俊樹廉沢 剛西村 亮平中山 裕之佐々木 伸雄竹内 啓
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1996 年 27 巻 1 号 p. 23-27

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抄録
軽度抑欝, 腹囲膨大, 排便困難を呈するコッカスーパニエルにCT検査を行ったところ, 膵原発腫瘍が疑われた。開腹手術により膵左葉に限局した腫瘤を含めて左葉を部分摘出した。病理学的検査により膵外分泌腺細胞由来の高分化型腺癌と診断された。術後は順調に回復し2~4週間毎に定期検査を行ったが106日目に急死した。膵臓癌では特異的な症状や所見を欠くため, 診断ならびに術後の再発に対する検査を注意深く行う必要があり, またCT検査は有用な診断法であると考えられた。
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