獣医科学と統計利用
Online ISSN : 1884-5606
ISSN-L : 0913-5499
臨床所見による産後起立不能乳牛の分類
矢野 安正浜名 克巳黒田 治門本田 一良
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1985 年 1985 巻 14-15 号 p. 38-43

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抄録

乳牛の産後起立不能症の応急的診断・治療をより根拠のあるものにするため, 60頭の産後起立不能乳牛のデータを数量化理論III類によって分析した.
その結果, 栄養, 皮温, 食欲, 第一胃運動, 尾力, 眼結膜および意識という, 最も通常的に観察される臨床所見から, 産後起立不能乳牛を, 総合的症状が相違する5つのグループに分類することができた。さらに, これら各グループの血清中カルシウム, リンおよびマグネシウム濃度を検討したところ, 一般に産後起立不能乳牛に無差別的に実施されているCa剤注射という診断的治療を減らしうることが判明した。

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