獣医疫学雑誌
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横浜の雑居ビルで捕獲したイエネズミのSalmonella保菌状況
丸山 総一光眞 明子中川 かほる壁谷 英則横山 栄二勝部 泰次
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2000 年 4 巻 1 号 p. 27-32

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抄録
1997~1998年に, 横浜市内2ヶ所の雑居ビルの地下飲食店で捕獲されたイエネズミにおけるサルモネラの保菌状況を調査した。供試したイエネズミ339頭中60頭 (17.7%) からSalmonellaが分離された。保菌状況を動物種別にみると, クマネズミの16.4% (42/256) , ドブネズミの21.7% (18/83) がSalmonella陽性であった。また, 季節別に保菌率をみると, 春 (3~5月) が17.1%, 夏 (6~8月) が22.0%, 秋 (9~11月) が14.6%, 冬 (12~2月) が20.5%であった。また, 血清型S.Typhimuriumが58頭, S.Enteritidisが2頭のネズミからそれぞれ分離された。分離菌株625株のうち, 血清型別が不能であった65株はPCR法により全てS.Typhimuriumとして特異的に型別された。
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