抄録
ザンビア国モンゼ県に住む伝統牛を飼育する小規模農家を対象に, 質問表を使い牛の飼養管理状況と生産性に関する調査を実施した。放牧パターンにより地域を3つに分けた後, 各地域内では2段階クラスター無作為抽出方法を使い農家を選んだ。この調査は1998年の2月から6月にかけて行われ, 125軒の農家を訪問して口頭で情報を収集した。牛飼育頭数の平均は24頭で, その内訳は雌牛48%, 去勢牛18%, 子牛18%, 未経産牛14%と種牛3%であった。22%の農民がカフエ平地を乾期の放牧地として使っていたが, 平地周辺に住む住民だけであった。また, 約70%の農民はダニの駆除を実施していた。全体の死亡率と子牛の死亡率は共に32%であり, コリドー病が死亡の一番の原因であると推測した。繁殖率, 売却と購入率の平均値は, それぞれ, 57%, 13%と2%であった。