日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
散らし寿司による食中毒事例と冷凍及び加熱処理した検体からの黄色ブドウ球菌の分離状況
小野 一晃
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 67 巻 2 号 p. 143-146

詳細
抄録

食中毒事例において,残品の散らし寿司から7.5×107cfu/gのStaphylococcus aureusが分離された.食品中の菌数は,凍結・解凍による変化は少なかったが,52℃の加熱条件下では大きく減少し,菌分離には,食塩選択性の培地よりもBaird-Parker(BP)培地の方が優れていた.加熱処理した検体においては,培養時間を48時間よりも72時間あるいは96時間と長くした方が培地上に発育する集落数が高くなることが示された.

著者関連情報
© 2014 公益社団法人 日本獣医師会
前の記事 次の記事
feedback
Top