1992 年 45 巻 10 号 p. 792-795
培養時間のことなるListeria monocytogenesを浮遊させた生乳, 無菌乳, 無菌脱脂乳およびリン酸緩衝液について, 60℃ 加熱処理時の90%死滅時間 (Decimal Reduction Time; D値) を加熱生菌数の変化からもとめた. 歯の増殖時期が対数期にあるものよりも生残期, 停止期にあるほうがD値は大きく, また, 生乳よりも無菌乳に於いて大きな値であった. 加熱前に, 48℃, 1時間の予備加熱を行った場合でも無菌乳の方が大きな値となったが, 生乳を予備加熱した場合のD値の増加は無菌乳の場合よりも大きな値であった.