日本獣医師会雑誌
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黒毛和種肥育牛における脂肪壊死の発生と種雄牛の系統
阿部 榮小川 晃弘渡辺 栄次矢口 直安酒井 淳一酒井 健夫
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1998 年 51 巻 4 号 p. 187-189

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抄録

1994年10月~1996年7月上場された黒毛和種肥育牛1, 790頭の枝肉を調査したところ, 脂肪壊死牛発生率は18. 5%であったが, 去勢牛 (14. 8%) に比べて雌牛 (20.4%) では高かった (P<0.005). 種雄牛17頭により生産された肥育牛の脂肪壊死牛発生率に差は認められなかったが, 種雄牛5系統別の発生率は, 茂金系21.8%, 田尻系21.1%, 気高系8.6%, 奥城系8. 0%および藤良系0%で, 系統間に有意差 (p<0.005) が認あられ, さらに種雄牛と母方種雄牛の系統の組み合わせにより発生率に差が認あられた (p<0.01). 以上から, 黒毛和種肥育牛の脂肪壊死発生には, 種雄牛の系統が関与していることが示唆された

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