日本獣医師会雑誌
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o, p'-DDDの漸増投与を適用した犬の副腎皮質機能充進症4症例
左向 敏紀福田 博子水谷 尚小山 秀一広瀬 昶
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2003 年 56 巻 11 号 p. 733-735

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抄録

副腎皮質機能亢進症と診断した犬4症例に対し, o, p'-DDD漸増法による治療を試みた. o, p'-DDDの投与は5mg/kg連日投与で開始し, 3~5日間隔で5mg/kgずつ増量し, 投与量が25mg/kgに達した後は2~3mg/kgずつ増量した. 多飲, 多尿などの臨床症状が改善された時点でACTH刺激試験を行い治療効果を確認した. ACTHに対する反応が正常になった時点でo, p'-DDDの投与を中止した. o, p'-DDD漸増法により個体ごとに適切な量 (28.7~35.7mg/kg/day) を投与することができ, 良好な治療効果が得られた.

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