日本獣医師会雑誌
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大阪府域における浮浪犬のレプトスピラ抗体の保有に関する調査
武田 雅人小西 修宏塩野 将巳飯田 芳人永田 秀明桂 誠一勝井 一恵堀越 敬之齋藤 浩一
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2004 年 57 巻 12 号 p. 809-812

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抄録
2002年9月から2003年7月の問に, 大阪府の4ヵ所の管内 (箕面, 四條畷, 藤井寺, 泉佐野) にて抑留された臨床的に健康な浮浪犬89頭を対象としてLeptospira interrogansの5種類の血清型 (icterohaemorrhagiae, autumnalis, hebdomadis, australis, canicola) に対する抗体調査を行った. 大阪府の犬のレプトスピラ抗体陽性率は52.9%(87頭中46頭) で, 陽性率に雌雄差は認められなかった. icterohaemorrhagiae, autumnalis, hebdomadis, australisの血清型菌に対する抗体は検出されたが, canicolaに対する抗体は検出されなかった.今回の供試犬はワクチンの未接種と考えられる事から, 本成績は大阪府に分布するレプトスピラの血清型の特徴を示している可能性が示唆された.
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