日本獣医師会雑誌
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乳房炎の化学療法
IV. ぶどう球菌症に対するオーレオマイシンおよびマイシリンの効果
吉田 信行桐沢 統天野 毅兼清 知彦
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1953 年 6 巻 6 号 p. 190-193

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抄録

1. オマおよびマイシリンを用いぶ菌性乳房炎18頭, 42分房の治療試験を行った結果, いずれも慢性症に対して相当の効果が期待できることを知った.
2. オマとマイシリン相互の転換療法は成績不良で, 症状の悪化することもあった. しかしぺ剤を主とする療法に失敗した分娩前の1頭, 4分房の治療をオマにかえて比較的優秀な薬効を認めた.
3. レダリー会社の乳房炎用のオマ軟膏の乳房内注入による乳中濃度を測定したが, 高い濃度を長時間持続することができた. 同時に1頭については血中および尿中濃度をもみたが, 同様これらのうちにオマを比較的長時間証明することができた.
4. 純粋に酵毋を分離することのできた1例の急性乳房炎の治験例を記載した. この治療にはぺ剤とサルゾールSとの混注を行った.

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