日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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呼吸筋に於ける神経筋単位の性質
澤崎 坦
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1959 年 21 巻 4 号 p. 227-232

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抄録
呼吸週期を区画の規準にとって求めた呼吸筋NMUの放電間隔時系列を対数変換すれば, その分布が正規化される. 各部分系列の平均値logτ^^-と標準偏差log Sの相関々係を求めれば, 呼吸筋についても骨格筋に於けるτ^^--S関係を吟味するのと同様な考察を加えることができる. この方法を使用して胸髄神経後根切断, 麻酔及び努力呼吸を加重負荷して, 呼吸筋NMUの性質を吟味した. (1)後根切断後, 3乃至4ケ月に至って, logτ^^--log S点の分布は2群に分離する. 左方の群をA群, 右方の群をB群とする. (2)A群に属する点は麻酔時には求められない. logτ^^--log S点はすべてB群の分布域に落ちるが, 麻酔の恢復期にはA, B群の中間に分布する点が得られる. A群に属する点が麻酔によってB群の分布域に移動したものとみられる. (3)努力呼吸を負荷すれば, 安静時にB群の点は, 直ちにA群の分布域に移動し, 負荷の解除によって再びもとの分布域に復するが, A群の点には, このような変化は現われない. (4)A, B両群の分布域は放電パターンが変化しても変らない. これらの成績は呼吸筋の神経筋単位にも, 骨格筋と同じように, kinetic NMU とtonic NMU の2種類が機能的に分化していることを示しているものと考える.
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