1973 年 35 巻 3 号 p. 261-267_2
実験的に豚丹毒菌を感染させたSPF由来豚,6例の筋組織について,病理組織学的に検索が行なわれた.筋線維の蝋様変性は,全例のほとんどすべての骨格筋,4例の心筋および1例の小腸の平滑筋に認められた.病変は骨格筋,特に大腿筋,自由前肢筋および腹筋において,最も高度であった.時に,線維化,石灰変性および筋線維の再生のような二次的変化も認められた.筋変性の病理組織発生において,血管変化および菌体の毒性的または機械的影響が重要であろうと考えられた.