イヌのIgG型骨髄腫の1例について (短報)

高橋 公正; 片見 一衛; 中村 和博; 友田 勇; 藤原 公策

doi:10.1292/jvms1939.42.271

日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)

Online ISSN : 1881-1442
Print ISSN : 0021-5295
ISSN-L : 0021-5295

イヌのIgG型骨髄腫の1例について (短報)

高橋公正, 片見一衛, 中村和博, 友田勇, 藤原公策

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ジャーナルフリー

1980 年 42 巻 2 号 p. 271-273,275

DOI https://doi.org/10.1292/jvms1939.42.271

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抄録

家畜における骨髄腫はきわめてまれである. 本例は11歳雄秋田犬で生前, フィラリア寄生と突発的血尿がみられ, 血清学的には骨髄腫特有のmonoclonalな高γ-グロブリン血症を示し, IgG2ab成分が増加していた. 剖検では顕著な脾腫がみられ, 組織学的には脾をはじめとし各臓器に骨髄腫細胞の浸潤増殖像がみられた. 腫瘍細胞の増生はむしろ骨髄外性に著明で, 脾原発が推定された.