日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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ウシ乳房炎からの黄色ブドウ球菌の検出と分離菌株の性状, とくにエンテロトキシン(A~C)産生性およびコアグラーゼ型の検討
竹重 都子渡辺 腎哉五十嵐 英夫新垣 正夫寺山 武
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1983 年 45 巻 3 号 p. 355-362

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抄録
東京都立芝浦と場に搬入された乳用牛のうち, 剖検上乳房炎の認められた乳房からブドウ球菌(以下ブ菌)を分離し, 分離菌株の生化学性状, エンテロトキシン産生性, コアグラーゼ型別を調べ, ウシ乳房炎由来ブ菌の食中毒起因性について検討した. 乳房炎乳房332検体のうち85検体(25.6%)から分離された87株のブ菌中29株(33.3%)がエンテロトキシンを産生し, このうち24株(82.8%)がC型であった. コアグラーゼ産生菌は87株(100%)で, 86株が型別され, IV型(34.5%), V型(20.7%)が多く認められた. ウシ血漿凝固菌は49株(56.3%)で, フィブリノリジン産生菌は29株(33.3%)であり, β溶血を示したのは83株(95.4%)であった. crystal-violet 寒天上では87株(100%)が A-type の発育を示し, 卵黄反応は40株(46・0%)のみ陽性であった. これらの性状から, ウシ乳房炎由来ブ菌の食中毒起因が示唆された.
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