日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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トキソプラズマ感染マウスにおけるインターフェロン (IFN) の産生について
小俣 吉孝桜井 治久出雲 章久斎藤 篤志鈴木 直義
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1984 年 46 巻 2 号 p. 155-165

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抄録
Balb/cマウスにトキソプラズマ (Tp) 強毒RH株を腹腔内接種し, 接種後120時間までの血清および一部の腹水についてインターフェロン (IFN) 活性を測定した。IFNはTp接種後24時間にのみ検出された。弱毒S-273株腹腔内接種マウスでも, 同様の結果が得られ, このIFNは regular (α+β)-IFN と推定された。一方, Tp弱毒株接種後2週にTp溶解抗原 (TLA, 100μg) を腹腔内投与し, 6および24時間後の血清中IFNを測定すると, 6時間に高いγ-IFNが検出された。ついで,正常およびTp 慢性感染マウスにTLAを腹腔内投与し血清中IFNおよびTp増殖抑制因子 (Toxo-GIF) 活性を測定した。感作マウス血清ではγ-IFNが投与後6時間に, Toxo-GIF活性が24時間に最高値を示し, 蛋白分子量4~7方の分画中に検出された。 正常マウス血清では投与後24時間にregular-IFNが検出されたが, Toxo-GIF活性は認められなかった。正常マウスおよびTp慢性マウス脾臓細胞をTLAあるいは poly I:Cとともに培養した上清を同様に測定したところ, Tp慢性マウスの培養上清中には, 強いγ-IFNとToxo-GIFが蛋白分子量5.5~7万の分画中に検出された。一方, 正常マウスのTLA培養上清では, IFNおよびToxo-GIF活性は認められなかったが, poly I:C培養上清中にはregular-IFNが検出された。対照として用いたL-929細胞のpoly I:C培養上清中にもregular-IFNが蛋白分子量2.4~7万の分画中に認められた。
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