抄録
4, 8および35週齢のDBA/2とBALB/cマウスについて, 心臓の病変および心電図学的検索を行った。心電図所見として, QRS 持続時間とPQ間隔の延長, 異常P波やQRS群におけるノッチの出現, ST部分の偏位および平均電気軸の左方偏位が認められた。病変としては, 散在性の小巣状の心筋石灰沈着と右心室,心外膜下心筋層に限局した高度の石灰沈着がとくにDBA/2マウスにおいて認められた。これら心電図学的および病理学的変化はともに8週齢で明らかとなり, また, BALB/cマウスに比べDBA/2マウスで顕著であった。このような心臓障害は, 血清カルシウム値に変動がみられないことから, 高カルシウム血症に起因するものではないと考えられた。