日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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ノカルジア症と診断された犬の全身性肉芽腫の1例
佐藤 良彦望月 明義
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1986 年 48 巻 3 号 p. 629-632

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抄録
6力月齢の犬が発熱, 下痢, 呼吸器症状を呈して死亡し, 組織学的にノカルジア症と診断された。剖検で結節病変が胸腔及び腹腔臓器にみられた。組織学的に肉芽腫が肝, 大脳, 小脳, 膵, 脾, 心筋, 腎, 横隔膜, 大網及び肺にみられた。肉芽腫は中心に壊死巣が発達し, 周囲に類上皮細胞, リンパ球及び好中球が取り囲んでいた。肉芽腫にはグラム陽性, 弱抗酸性の菌が菌糸状に不規則な分岐を示し, 連鎖してみられた。
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