抄録
豚赤血球のG6PDをDEAE-Sephadex A50クロマトグラフィおよびSephadex G100およびG25ゲル濾過により精製した。Sephadex A50およびG100処理後に硫酸アンモニウムで塩析した。最終的な酵素サンプルの力価は18単位/mgであった。見かけ上のG6PおよびNADPのKm値を測定すると, G6PよりもNADPに対する親和性が高かった。NADPHに対するKi値にもとづいて, 豚赤血球G6PDのNADPHによる調節は有意でないと思われた。いっぽう, 無機リン酸塩に対するKi値はNADPHに対するそれに比べて極めて低いので, 豚赤血球G6PDは阻害剤としての無機リン酸塩に対してNADPHよりも感受性が高いと思われた。