日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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牛の血中ガストリン値について
安田 和雄小野 憲一郎長谷川 篤彦友田 勇
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1986 年 48 巻 6 号 p. 1109-1114

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抄録
牛の血中ガストリン値をradioimmunoassay法で測定すると, 給餌前の空腹時には1ヵ月齢51.0±6.7pg/ml, 2ヵ月齢71.4±20.9ml, 3ヵ月齢では107.8±22.8pg/mlで, 4ヵ月齢(離乳直後)には最高値190.8±27.0pg/mlに達した。その後は成長とともに低下し, 2歳齢以降の成牛では69.1±17.6pg/mlであった。新生子牛では初乳摂取により増加を示し, 生後42ないし54時間まで700~1300pg/mlの高値を維持し, その後急速に低下して生後61時間後には初乳摂取前の値に復した。1ヵ月齢哺乳子牛では, 哺乳後2~4時間で100~160pg/mlを示した後, 漸次低下し, 次回哺乳直前には57.6±18.0pg/mlとなった。2または3ヵ月齢の哺乳子牛では哺乳後の反応が不明確で, 育成牛および成牛では給餌に対応する反応がみられなかった。
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