日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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黒鳥に自然発生した精細胞腫の1例
後藤 直彰三田村 明美藤井 節子佐藤 昭夫
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1986 年 48 巻 6 号 p. 1297-1299

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抄録

高齢の雄の黒鳥に自然発生した精細胞腫を病理学的に観察した。腫瘤塊は2個あり10×5×5cmおよび6×5×5cmで, 体腔壁, 第6・第7胸推内側に固着し, 表面滑沢, 一部結節状, 黄白色で赤色斑があり, 右側腫瘤は同側腎と癒合していた。病理組織学的に, 腫瘍細胞は精細管内に増殖し, 種々の大きさの腫瘍塊をつくり, 腫瘍細胞は癒合部から浸潤性に増殖して腎実質に増殖巣を形成していた。肝に転移巣が認められた。

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