抄録
ウマ (サラブレッド種およびポニー), ウシ (ホルスタイン種), ブタ, ヤギ (シバヤギ) およびニワトリの安静時にアトロピン, プロプラノロールの単独ならびに同時投与を行ない, 心拍数, 心電図T波に現われる反応を調べた。動物種により程度の差はあるが, アトロピン投与により心拍数は有意に増加し, プロプラノロール投与ではブタ, ヤギ, ニワトリでのみ減少した。自律神経遮断薬投与後の心拍数から算出した自律神経緊張度はサラブレッド>ポニー>ウシ>ヤギの順に副交感神経緊張型を示し, また, ニワトリ>ブタの順に交感神経緊張型を示した。T波の電位はアトロピン投与によりサラブレッド, ポニー, ブタ, ヤギにおいて陽性成分が有意に増大し, プロプラノロール投与では, ブタのみで減少した。このようなT波の電位変化には自律神経緊張度が密接に関係し, 動物種により明らかな差があることが示唆された。