日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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家猫の吐出したハリガネムシGordius sp.
斉藤 康秀井上 巖林 文夫板垣 博
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1987 年 49 巻 6 号 p. 1035-1037

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抄録
3才の雌猫が白い泡状物とともに雌のハリガネムシを1匹吐出した. 虫体は体長585mm, 最大体幅1.2mmで, 体表クチクラに環状帯, 腹中線, 背中線, アリオールがないこと, 口の開口がないことからGordius ogataiの近似種と思われたが, 著しく軟化していたために種の確定はできなかった. 猫は臨床的に正常で食欲もあり, 戸外で昆虫などを捕食していたことから, ほぼ成熟したハリガネムシ寄生昆虫の捕食により感染したと思われた.
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© 社団法人 日本獣医学会
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