日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
Online ISSN : 1881-1442
Print ISSN : 0021-5295
ISSN-L : 0021-5295
ブロイラー鶏の糞便由来Clostridium perfringensの分離と飼料添加抗菌剤に対する感受性 (短報)
辨野 義己遠藤 希三子光岡 知足
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 50 巻 3 号 p. 832-834

詳細
抄録

東北, 関東, 東海, 近畿ならびに九州各地区の89飼育施設における161羽のブロイラー糞便材料よりClostridium perfringensの分離を試みたところ, 東北地区の分離率は他地区のそれより高かった. エンラマイシンとサリノマイシン (C.perfringensの分離率, 35.0%), ヴァージニアマイシンとサリノマイシン (35.3%) およびエンラマイシンとナイカルルバジン (36.4%) のそれぞれを飼料に添加投与されたブロイラーからのC. perfringensの分離率は, 他の飼料添加物の組み合せのそれより低かった. 全分離株の90%以上はエンラマイシンおよびサリノマイシンに対して0.4μg/mlの濃度で, ヴッージニアマイシン, モネンシンおよびチオペプチンに対しては3.2μg/mlの濃度で抑制され, バチトラシン, コリスチンおよびナイカルバジンには耐性を示した.

著者関連情報
© 社団法人 日本獣医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top