1988 年 50 巻 3 号 p. 832-834
東北, 関東, 東海, 近畿ならびに九州各地区の89飼育施設における161羽のブロイラー糞便材料よりClostridium perfringensの分離を試みたところ, 東北地区の分離率は他地区のそれより高かった. エンラマイシンとサリノマイシン (C.perfringensの分離率, 35.0%), ヴァージニアマイシンとサリノマイシン (35.3%) およびエンラマイシンとナイカルルバジン (36.4%) のそれぞれを飼料に添加投与されたブロイラーからのC. perfringensの分離率は, 他の飼料添加物の組み合せのそれより低かった. 全分離株の90%以上はエンラマイシンおよびサリノマイシンに対して0.4μg/mlの濃度で, ヴッージニアマイシン, モネンシンおよびチオペプチンに対しては3.2μg/mlの濃度で抑制され, バチトラシン, コリスチンおよびナイカルバジンには耐性を示した.