抄録
Corynebacterium renaleの有線毛(P+)または無線毛(P-)クローンの中にはそれぞれ0.1%の割合でP-またはP+菌が含まれていたが, その割合は培養条件によって変化した. 普通寒天平板培養では, 少数者としてはP+菌ではなくP-菌が常に優勢となる傾向が示され, 他方ブイヨンでは, 振とう培養及び静置培養ともそれぞれ少数者が増加する傾向が示され, P-菌の増加のほうがP+菌のそれよりも顕著であった. 以上の結果集団変化がもたらされた. しかしクックトミート培地では変化は認められなかった.