日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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牛血清α1酸性糖蛋白の多形成について
岩田 祐之井上 武小野 憲一郎長谷川 篤彦友田 勇
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1989 年 51 巻 4 号 p. 717-721

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抄録

牛血清α1酸性糖蛋白の多形成についてコンカナバリンA (ConA)親和電気泳動法により検索した. 健常牛の血中α1酸性糖蛋白濃度は0.31±0.09g/l(平均±SD)で, 不法により親和性の高い2分画(分画1及び2)が認められ, その構成比は分画1は67%また分画2は33%であった. 白血病症例では8例中5例で血中α1酸性糖蛋白濃度が0.7g/l以上の高値を示した. またConA親和性電気泳動像では, 分画1, 2以外に, ConA親和性の低い分画3ならびに親和性のない分画4を含めた4分画が5例で観察され, その構成比は分画1が17.8~28.5%, 分画2が35.5~46.0%, 分画3が17.9~24.4%, 分画が12.0~17.2%であった. なお, 白血病ウイルス陽性で無症状の群では血中濃度ならびにCon A親和性に健常牛と差を認めなかった.

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