日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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聴性脳幹誘発反応による犬の聴覚障害の評価について
宇塚 雄次松波 健二徳力 幹彦土井 章三増田 千佳河原 貴子松本 治康田中 幹郎
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1989 年 51 巻 5 号 p. 1083-1086

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抄録

1歳齢のシェルテイと3.5力月齢のミニダックス犬に対し, 聴性脳幹誘発反応を適用して, 聴覚障害を客観的に評価することができた. 前者では左右の片側刺激でどちらでも誘発反応がI波から消失しており, 両側性の聴覚欠損が存在することが確認された. 後者では左側刺激に対してのみ反応が生じ, 右側刺激では波形は現れなかった. この検査結果から, 獣医学領域でも聴性脳幹誘発反応の有用性の確認ができたと考えられた.

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