日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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無酸素症の心筋組織内酸素分圧と心機能の変化に関する実験的研究
中村 志吉野 千太郎飯田 英治若尾 義人武藤 真高橋 貢
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1990 年 52 巻 2 号 p. 285-292

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抄録
健康な雑種犬を使用して, 無酸素症におけるPmO2の変動と心臓機能障害との関係を解明するための実験を行った. 健康犬に100%N2を吸入させると約5分を経過して呼吸が停止し, 急激な無酸素症が発現した. 呼吸停止後無酸素症に陥り, 2分を経過した時点で100%O2を吸入させると, 無酸素症は急激に回復した. 100%N2吸入で呼吸が停止し無酸素症が実現してから, 2分を経過した時点でPaO2, PLVO2ならびにPmO2が最も低下した. この場合, PaCO2は, 呼吸停止時までは低下したが, 呼吸停止と同時に上昇した. 無酸素症に陥った時点で, 100%O2の吸入を行った結果, PaO2, PLVO2ならびにPmO2は約1分以内に回復し, その後は正常値を上回って上昇した. 心機能のパラメータとしてLVEDP, LAm, LVSP, Aom, LV max. dp/dt, TPR, COならびにHRを計測した結果, 無酸素症に陥った時点でこれらのパラメータは著しく低下し, 心室内伝導障害もみられた。 しかし, 呼吸停止後2分以内に100%O2の吸入を行うと, これらの心機能障害は速やかに回復することが確認された、このことからPmO2の低下が心機能障害を発現する大きな要因となることが明らかとなった.
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