抄録
わが国で分離された Haemophilus parasuis計120株の生化学的性状, PAGE型および血清型について検討した. 生化学的性状は既報および参照株と良く一致した. PAGE型別で全ての株はI型またはII型に型別され, 鼻腔由来株の77.9%がI型菌であったのに対して, 病巣由来株の90.7%がII型菌であった. また, 血清型5型菌にはじめてPAGEI型菌を見いだす事ができたが, 血清型1から5型に型別されたのはわずかに38株(31.7%)であった. したがって, わが国においてもPAGE型は病原性と関連する重要な疫学マーカーであると考えられた.