酪農経営における牛群改良を目的として, 山口県内における乳用牛群の泌乳データを用い, 三重分類最小二乗分散分析法により, 分娩月, 産次及び体重の各要因による305日間乳量, 乳脂率並びにSNF率 (無脂固形分) の基準値を作成した。
乳量, 乳脂率に対しては, 産次の影響が最も大きく, SNF率については体重による影響が大きかった。
乳量, 乳脂率及びSNF率における各要因の分散成分推定値割合の合計はそれぞれ20.3%, 5.0%, 18.5%であったが, 分散分析による検定の結果, 乳脂率に関しては, いずれの要因についても有意性は認められなかった。