抄録
1.スーダングラスのロールベールサイレージの品質については, ラップ3回巻きの可変径型が, 一般成分, 有機酸組成ともに最も優れていた。
2.水分含量の違いによるサイレージ調製について検討したところ, 中水分区, 低水分区では大きな差は認めなかったが, 高水分区は粗蛋白が低い傾向が認められた。
また, 有機酸組成についても, 高水分区は不良発酵の指標とされる酪酸が多く検出された。
3.刈取り時期の違いによるスーダングラスの生育, 収量特性は, 生育ステージが進むにつれて, 稈径は太く, 乾物収量は多くなる傾向を示した。
刈取り時期に関係なく, 可変径型 (芯巻き) ラップロールを野外に保存した結果, 臭気, 排汁が無く, 良好な状態であった。
4.スーダングラスが高水分の状態では, カッティング装置に材料草が詰まり, 駆動が停止したが, 中, 低永分では駆動した。この中, 低水分のカッティングラップロールを, 野外に保存した結果, 変色, 臭い, 排汁は無く, 良好な状態であった。