水資源・環境研究
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特集論説
能登半島の被災地で立ち上がった自律的な水供給システムの事例から「分散型システム」を再考する
保屋野 初子
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ジャーナル オープンアクセス

2026 年 39 巻 1 号 p. 2-9

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抄録
 能登半島地震・奥能登豪雨災害の被災地では、水道の断水が長期にわたり、住民の帰還を阻む大きな要因となった。一方、地域に残った住民の間には、近くの湧水や渓流を水源に生活用水を確保して生活を繋ぐ動きが各所で見られた。復旧が最も遅れた珠洲市の早期復旧困難地区に指定された外浦の3地区での住民による「自律的な水供給システム」の立ち上げは、地域にあった「生活の自律性」を取り戻すものでもあった。他方、恒常的な地域水インフラである北海道の「地域自律管理型水道」の実態に基づくコンセプト化と地域づくり、岡山県津山市における地区住民・自治体・NPOの3者協働態勢による自律的な地域の小規模水道整備の2つの先例からは、自律的な水供給システムのコンセプトとそのニーズの所在を抽出することができる。それらから水道事業に導入されることになった「分散型システム」を点検し、過疎地や被災地における水供給課題に応える分散型システムとは「生活の自律性」を生かすインフラでなくてはならないと考察した。
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© 2026 水資源・環境学会
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