木材保存
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発色処理による高温乾燥スギ(Cryptomeria japonica D.Don)材の心・辺材の識別法
栗崎 宏水本 克夫
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2000 年 26 巻 2 号 p. 69-76

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抄録
加圧注入処理木材の薬剤浸潤度を検査するには心・辺材の識別が必要であるが,スギ材は100℃以上の高温で乾燥すると,心・辺材間の材色差(ΔE*)が減少して識別が困難になる。そこで,高温乾燥スギ材に18種の試薬を塗布して,発色を試みた。その結果,NaOH,KOHの各水溶液は心材部のみを青黒く発色させ,ΔE*が顕著に増加した。これらの化合物は,保存処理剤の存在下でも有効であり,注入処理した高温乾燥スギ材に適した心材指示薬と考えられる。
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© 社団法人日本木材保存協会
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