木材保存
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解説
研究論文
  • 酒井 温子, 大村 和香子
    2025 年51 巻6 号 p. 221-229
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/02/01
    ジャーナル フリー

    銅は抗菌性を有し,木材保存剤の主成分の1つとして使用されているが,木材腐朽菌の一部は銅に耐性を持つことが知られている。そこで,銅に対する木材腐朽菌の応答を調べるために,シャーレ内の銅非含有のセロハン寒天培地であらかじめ木材腐朽菌を生育させ,引き続き銅含有寒天培地(銅含有率0.26w/v%)にセロハンフィルムごと菌を移植して,その後の挙動を観察した。木材腐朽菌として,JIS K 1571 : 2010「木材保存剤─性能基準及びその試験方法」で防腐性能試験の供試菌に指定されているオオウズラタケとカワラタケを使用した。その結果,銅含有寒天培地に移植して2日後に,両菌の菌糸に不可逆的な損傷が見られた。しかし,オオウズラタケ菌糸の周辺では,移植後4日を経過すると,銅が集積され水に不溶な物質となる様子が確認され,さらに新しい菌糸の伸長が観察された。一方,カワラタケ菌糸の周辺では銅の集積は見られず,移植後7日経過しても菌糸の伸長は停止したままであった。このように,セロハン寒天培地を用いた今回の実験手法により,両菌の銅への応答の違いを視覚的に明確にすることができた。

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