木材保存
Online ISSN : 1884-0116
Print ISSN : 0287-9255
ISSN-L : 0287-9255
CCA処理木材の乾留熱分解処理における熱分解液へのヒ素の挙動と精留による分離
柴田 晃榎本 雄司今村 祐嗣
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 28 巻 6 号 p. 236-241

詳細
抄録

建設廃材として廃棄されている大量のCCA処理木材を安全にリサイクルすることは,資源有効利用と環境保全の点において非常に重要である。CCA含有木材の熱分解を行い,そこで生成される熱分解液から精留塔を使って,安全な木酢液を精製するために,ヒ素分離実験を行った。精留前ヒ素濃度が約80ppmであったが,精製後は約1ppmとなり分離効率は99%程度であった。この結果,木質系建設廃棄物を熱分解処理する際に生成される熱分解液からのヒ素の分離に関して精留方法が大変有効であることが示唆された。

著者関連情報
© 社団法人日本木材保存協会
前の記事 次の記事
feedback
Top