木材学会誌
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内装材料の耐光性評価方法の開発(第3報)
窓サッシ透過光による木質内装材料の屋内暴露試験
辻本 吉寛今村 祐嗣
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2009 年 55 巻 1 号 p. 45-50

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抄録

住宅の内装材料は窓サッシのガラスから透過した光が照射されるため,放射照度が小さくなるのに加えて分光分布が変化することに留意する必要がある。特に木材の光変色には暗・濃色化と明・淡色化があり,樹種や照射される光の波長域などによって変化する。そこで,内装材料に適した新たな耐光性評価方法の研究の一環として,各種木質内装材料を用いて3種類の窓サッシを透過した太陽光での屋内暴露試験を実施した結果,ラジアタパインなどの淡色針葉樹材では,窓サッシの種類つまり透過光の分光分布の違いにより,変色の程度だけではなく変色パターンも異なることが確認された。このことは,前報の窓サッシ対応中間ガラスを用いた促進耐光性試験において見られた結果とも一致していた。

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© 2009 一般社団法人 日本木材学会
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