抄録
使用済み型枠用合板(以下,使用済み合板)をチップ化することなく,合板の心板として再利用することを検討するため,これらの合板を研削して接合し,表裏面に新たな単板を接着することによる再生合板を試作し,各種性能を評価した。使用済み合板の接合のみでは,十分な曲げ性能が得られなかったが,表裏面に単板を接着することで,大きな補強効果が得られ,型枠用合板として十分な曲げ性能を満たした。水性高分子・イソシアネート系接着剤による心板と表裏単板の間の接着性能は,合板のJASに規定される1類の基準を満たした。実大サイズにおける再生合板の製造歩留まりは,使用済み合板入手時の寸法に大きく左右され,平均値で39.6~50.0%となった。