木材学会誌
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カテゴリーI
南九州で生育したslash pineの年輪形成と木材材質
雉子谷 佳男高田 克彦伊藤 哲小川 雅子永峰 正教久保田 要坪村 美代子北原 龍士
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2011 年 57 巻 6 号 p. 340-349

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抄録

日本における造林樹種としてのslash pineの有用性を探ることを目的に,南九州で生育した46年生slash pineについて年輪形成と木材材質を明らかにした。slash pineは,スギやヒノキに比べて晩材形成期間においてより活発に細胞分裂をおこなうことがわかった。容積密度数および曲げ性能は,北米産slash pine材とほぼ同じであった。ミクロフィブリル傾角および晩材仮道管長さでは,胸高直径の大きなslash pineにおいて,未成熟材から成熟材への移行がより早い時期におこり,成熟材部での変動が小さかった。日本におけるslash pineでの木材生産は,スギに比べてより効率的に力学的な性質の優れた木材を安定して生産できると考えた。

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© 2011 一般社団法人 日本木材学会
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