2017 年 63 巻 6 号 p. 277-281
屋外暴露したパーティクルボードの曲げ強さ(MOR,modulus of rupture)の低下と暴露時間の関係を単回帰分析および一般化線形モデル(GLM,generalized linear model)を用いて解析した。単回帰分析では,その線形性,そして,誤差が等分散正規分布に従うという仮定のため暴露時間が長くなるとMORの予測平均値およびその95%予測区間の下限値が負の値になることが示唆された。それに対して,GLMではMORの予測平均値は暴露時間が長くなると指数的に減少し,0に漸近した。また,暴露時間が長くなっても95%予測区間の下限値が負の値を示さなかった。GLMにより暴露時間とMORの低下の関係が適切に解析され,暴露時間がMORの低下へ与える影響を明らかにできた。