木材学会誌
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カテゴリーI
様々なコントラストを有する木質フロアパターンの視覚効果
今西 真佑奈仲村 匡司
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2019 年 65 巻 3 号 p. 138-147

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抄録

複数のエレメントを組み合わせて構成される木質フロアの「不揃い」の程度を画像特徴量として表現し,フロアの見た目の印象との対応関係を検討した。「不揃い」の要因として設定したのは「エレメント間コントラスト」「エレメント内コントラスト」「パターンの表示倍率」で,これらが段階的に異なる27種類の木質フロアパターンをコンピュータグラフィックスで表現した。多重解像度コントラスト解析によって,各パターンのエレメント間およびエレメント内コントラストを求め,ヒトのコントラスト感度の空間周波数依存性を考慮した補正を行った。また,パターンを床面に等倍投影して,その見た目の印象を36名の被験者に評価させた。その結果,木質フロアパターンの「不揃い」な印象はエレメント間およびエレメント内のコントラストが大きくなるほど強まり,両者の「不揃い」な印象への寄与の度合いは同程度であることなどが明らかになった。

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© 2019 一般社団法人 日本木材学会
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