2019 年 65 巻 3 号 p. 158-165
りんご剪定枝を原料としたペレットから作製した活性炭を用いて電気二重層キャパシタ用活性炭を作製,市販活性炭と比較検討した結果,キャパシタ用活性炭の比表面積,ミクロ孔容積およびメソ孔容積は,収率が低くなるに従って大きくなる傾向があり,それぞれの決定係数は高い値を示した。また,ミクロ孔分布およびメソ孔分布は,収率の違いにより,その分布のピーク値が大きい細孔側にシフトすることが分かった。キャパシタ用活性炭において0.7nm前後のミクロ孔が静電容量の初期値を高める可能性を有することが分かった。耐久性試験の結果,静電容量および内部抵抗は比較品と同等の性能を有することが判明した。