水道協会雑誌
Online ISSN : 2435-8673
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「論文」
逆洗を伴う中空糸MF膜沪過におけるファウリング状態の経時変化とそのモニタリング法
中村 一穂深田 尚平高田 綾子松本 幹治
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2006 年 75 巻 2 号 p. 2-14

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抄録

河川水及び模擬原水(カオリン及びフミン酸ナトリウムを使用)の逆洗を伴う中空糸MF膜沪 過における沪過条件と膜ファウリングの関係を調べた。 また、ファウリング進行状態のモニタリング法 として、沪過及び逆洗時の透過抵抗(Rf及びRbならびにみかけのゼータ電位を測定し、 以下の結果 が得られた。1 )Rf及びRbの同時計測によって、膜細孔及び膜表面のファウリング状態を区別して評 価できた、 2 )いずれの原水の場合もRf及びRbに関係する2つの特徴的な領域が存在した。沪過初期 の主に膜細孔内にファウリングが発生する第1の領域ではRf及びRbがほぼ同じ値であり 、 沪過後期の 主に膜表面にファウリングが発生する第2の領域ではRbがほぼ一定であるが、Rfが急速に増加した、 3)みかけのゼータ電位及びRfは、変化の大きさから、それぞれ第1及び第2の領域の計測に適して いた。

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© 2006 本論文著者
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